「は=あり」、「が=持つ」の説明

公理(1)と公理(2)の説明…

動詞「あり」は次の様に「は」に変化した。
・あり→ari→hari yari wari→ha ya wa→「は や わ」

・子音「h y w」は二重母音化を避けるために挿入された。
 二重母音になると、話者が発音していない母音になってしまう。

・二重母音化を防ぐために挿入される子音には、
 他に「s n」がある気がします。

これを公理(1)、『係助詞「は」は「あり」という動詞です』としました。

・変化前の動詞「あり」を親言素、
 変化後の語「は や わ (さ な)」を娘言素と名付けました。

動詞「持つ」は次のように「が」に変化した。
これはアイヌ語と類似の「kor(持つ)」と発音していた。
発音してみると「kor」は「が」に聞こえる…日本語とアイヌ語、片山龍峰

古くは「が」が「持つ(=所有格)」の意味でした。
時代が下るにしたがって、主格を表すように使われて現在に至ります。
これを公理(2)、『「が」は「持つ」という動詞です』としました。

・変化前の動詞「持つ」を親言素、 変化後の語「が」を娘言素と名付けました。

公理(1)公理(2)だけでも日本語をいろいろな見方ができます。
幾つか例を挙げると…

・寿司は美味い
・寿司が美味い

「は」と「が」はどう違うのか、いろいろな主張があります。
でも「は」と「が」の違いは、親言素の動詞が違います
「は=あり」「が=持つ」という親言素の動詞が違います。

「は」は英語ではbe動詞です。
「が」は英語ではhave動詞です。
これを例文に適用すると…

・寿司は美味い
=寿司+は+美味い
=寿司+あり+美味い …「は」を「あり」に置き換えた

この意味は「寿司はあります(寿司は存在しています)、美味しい状態で」
という意味です。

・寿司が美味い
=寿司+が+美味い
=寿司+持つ+美味い …「が」を「持つ」に置き換えた

この意味は「寿司は持っている、寿司は持っています、美味しい状態を」
という意味です。

「持つ/持っている」という「動作動詞/状態動詞」を混ぜて使っていますが
美味いは状態なので、動作動詞でも状態動詞でも良いでしょう。

さらに「美味い」は「美味い状態」と解釈した方がよくわかるので
「美味い=(うま+い)」で形容詞だが名詞かもしれない。