2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

岩波古語辞典補訂版「や」p1499(5)

そういう漢文の影響下に日本語が置かれた。それで(4)を解釈したのであろう。 (4)a 嘆きつつ我が泣く涙有馬山雲居たなびき雨に降りきや(4)b 三輪山(みわやま)を、しかも隠すか、雲(くも)だにも、心あらなも、隠さふべしや(4)c 天の川 水底さえに 照らす舟 泊…

岩波古語辞典補訂版「や」p1499(4)

>「や」は終止形の下につき文の叙述の終わりに加えられた場合には、>相手に質問し、問いかける気持ちを表す。>>この場合、話し手は、単に不明・不審だから>相手に疑問を投げかけるものであるよりも、>自分に一つの見込みないしは予断があることが多い…

岩波古語辞典補訂版「や」p1499(3)

>この投入の用法は、万葉集などにも見られるが、それは歌の一句としての>音節数が不足の時で、一句の拍数を整える時に使われる(3)。>>(3)・春の野に鳴く「や」鴬なつけむと我が家の園に梅が花咲く> ・やすみしし わご大君の 恐き「や」 御陵仕ふる山科…

岩波古語辞典補訂版「や」p1499(2)

>疑問詞を受けない係助詞の一つ>もっとも古くは感動詞として、掛け声に用いられたこともある(1)。>それが、歌謡の中で用いられ、歌の途中に投入された(2)。>>この投入の用法は、万葉集などにも見られるが、それは歌の一句としての>音節数が不足の時で…

岩波古語辞典補訂版 「や」 p1499

>疑問詞を受けない係助詞の一つ>もっとも古くは感動詞として、掛け声に用いられたこともある(1)。>それが、歌謡の中で用いられ、歌の途中に投入された(2)。>>この投入の用法は、万葉集などにも見られるが、それは歌の一句としての>音節数が不足の時で…

上代語「はも」(8)

「笹の葉に降りつむ雪のうれを重みもとくだちゆく我がさかりはも」 >http://www.milord-club.com/Kokin/uta0891.htm>891 笹の葉に 降りつむ雪の うれを重み もとくだちゆく 我がさかりはも>うれ ・・・ 葉の先の方>もと ・・・ 本体>くだちゆく ・・・ …

上代語「はも」(7)

>https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=2723>「春日野の雪間を分けて生ひ出で来る草のはつかに見えし君かも」>>「春日野に積もった雪の間から萌え出てくる草の姿はほんのわずか。>わずかに姿を見せたあなただった」という意味です。>>こ…

上代語「はも」(6)

>https://sanukiya.exblog.jp/29647646/#goog_rewarded>3569 防人(さきもり)に立ちし朝明(あさけ)の金門出(かなとで)に> 手離(たばな)れ惜しみ泣きし児(こ)らはも> ※「立ちし」出発した。旅に出た。> ※「朝明」夜明け方。> ※「金門出」門を出るこ…

上代語「はも」(5)

>https://sanukiya.exblog.jp/29616767/>3513 夕さればみ山を去らぬ布雲(にのぐも)のあぜか絶えむと言ひし児(こ)ろはも>> ※「夕されば」夕方になると。> ※「あぜか絶えむ」絶えてしまうことはない。〈か〉反語。> ※「布雲」布を敷いたようにたなび…

上代語「はも」(4)

文中の「はも」の二首は…「昼はも日のことごと夜はも夜のことごと」だけど、このフレーズは >https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/detailLink?cls=db_manyo&pkey=155>やすみししわご大君の恐きや御陵仕ふる山科の鏡の山に>夜はも夜のことごと昼はも日の…

上代語「はも」(3)

これらを踏まえて、万葉集の歌にあたってみたい。 ・さねさし相摸(さがむ)の小野に燃ゆる火の火中(ほなか)に立ちて問ひし君はも ・夕さればみ山を去らぬ布雲(にのぐも)のあぜか絶えむと言ひし子ろはも ・防人(さきもり)に立ちし朝明(あさけ)の金門出(かなと…

上代語「はも」(2)

「はも」が文末にある時は「強い詠嘆の意」を表す。意味は「…よ、ああ。」「はも」が文中にある場合は「上の語を取り立てて強める意」で意味は「…は。」とのこと。 ・文末に用いて、強い詠嘆の意を表す。 訳は「 …よ、ああ。」・文中に用いて上の語を取り立…

上代語「はも」

>https://kobun.weblio.jp/content/%E3%81%AF%E3%82%82#goog_rewarded>は-も 分類連語>…よ、ああ。▽文末に用いて、強い詠嘆の意を表す。>◆上代語。>なりたち 係助詞「は」+終助詞「も」>>は-も 分類連語>…は。▽文中に用いて上の語を取り立てて強…

「こ=共に、一緒に」は輸入品・借用品

日本語辞書、古語辞典の「こ」には、英独中アイヌ語の様な意味がない。ないけれども、「こ・たえる、こ・そぐ、こ・ねる、こ・する、こ・づく」の様な現象はある。 これらの日本語は、製品に例えれば、最終製品に該当する。「こ・たえる、と・ぼける、ほ・ど…

公理(3)の説明

公理(3)助詞「と、も」は「共に、一緒に…」の説明します。これは梶浦浩氏「縄文人の遺産」に詳しく出ています。 縄文人の遺産、梶浦浩、p294より>アイヌ語 コ(ko)>itak(話す) → ko-itak (へ話す) 誰かに対して話す>nukar(見る) → ko-nukar (へ比べる) …

係助詞「や」=「後続部分疑問文」、係助詞「か」=「先行部分疑問文」

係助詞は、ドイツ語やイギリス英語の決定疑問文の語順に似ていると言っているのは、私だけでしょうから、係助詞「や」と「か」の疑問文に名前を付けました。 係助詞「や」の疑問文を「後続部分疑問文、後方部分疑問文」と、後続部分疑問文は、ドイツ語やイギ…

係助詞「か」と「動詞+主語・名詞句」の語順は酷似

>https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E6%B2%BB%E5%9B%BD>「新治 筑波を過ぎて幾夜か寝つる>(新治、筑波を過ぎて、幾夜寝たことであろうかと)」 係助詞「か」は、「か」の前の部分が疑問文になる。「寝つる」が名詞句で「か」が動詞だ。 新治筑波…

係助詞「や」と「動詞+主語・名詞句」の語順は酷似(2)

ひとつ前に書いた、バリエーションとしてあげた下の疑問文だが (0)いとあやしきさまを人 や 見つらむ … 原文 これは「見つらむ」を名詞句としている。だから平叙文=見つらむ+や(あり)=名詞+動詞=正置疑問文=や(あり)+見つらむ=動詞+名詞=倒…

係助詞「や」と「動詞+主語・名詞句」の語順は酷似

係助詞は「そ、なむ、や、か」で文末が連体形で終わる。「こそ」が已然形で終わる。 「ぞ、なむ」が強調文で、「や、か」が疑問文、「こそ」が強調と教科書に書いてある。 >出典源氏物語 若紫>「あないみじや。いとあやしきさまを人や見つらむ」>[訳] ま…

「主語+動詞」と「動詞+主語」の語順

動詞が文の一番最初にあるV1語順なら例えば疑問 強調 感嘆…にという風になった。 Hans trinkt heute Rotwein. ハンスは今日赤ワインを飲みます。(V2語順)Trinkt Hans heute Rotwein ? ハンスは今日赤ワインを飲みますか ?(V1語順) 英語の場合は Hans dri…

語順は「主語+動詞」でも「動詞+主語」でも良いが…

公理(4)主語と動詞は隣り合っていれば良い。主語+動詞、あるいは動詞+主語でも良い。これは抱合語の特徴です。 言葉は自分の意思を伝える手段だ。基本的に誰が何をやったかを伝えなければならない。そのためには動作主体と動作が、必ずペアでなければなら…

象は鼻が長いー2

「象は鼻が長い」と似た意味で「象には長い鼻が付いています」がある。この文はとても面白い仕組みになっている。 「象には」=象に+は=象に+あり … 「は」を「あり」に置き換え 格助詞「に=動作作用の目的対象を表す」ものが「は=あり」と言っている。…

「が」の本来の意味は不変

>岩波古語辞典補訂版 p1487>「が」 本来、「我が国」「妹が家」の様に連体助詞で、>所有・所属を示し体言と体言の関係づけをするのが役目であった。>それが年月のうちに次第に変化した結果、室町時代以後、>本来の日本語になかった主格の助詞として働く…

象は鼻が長い

・君が代=君+が+代=君(天皇)+持つ+時代・天下 … 「が=持つ」に置き換えました。=名詞+動詞+名詞 君(天皇)が時代・天下・治世を持つという文「=SVO」です。一つの文を名詞の様に使っています。 ・我が国=我+が+国=われ+持つ+国 … 「…