係助詞「か」と「動詞+主語・名詞句」の語順は酷似

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E6%B2%BB%E5%9B%BD
>「新治 筑波を過ぎて幾夜か寝つる
>(新治、筑波を過ぎて、幾夜寝たことであろうかと)」

係助詞「か」は、「か」の前の部分が疑問文になる。
「寝つる」が名詞句で「か」が動詞だ。

新治筑波を過ぎて幾夜 か 寝つる … 疑問文 … 動詞+名詞句
新治筑波を過ぎて幾夜 寝つる+か … 平叙文 … 名詞句+動詞

「寝つる」が疑問なのでなく、「幾夜」が疑問だ。
「か」の前の部分が疑問になっている文だ。

>岩波古語辞典補訂版p1500
> 倉橋の山を高みか夜隠り(よごもり)に出で来る月の光乏しき
>=夜隠りに出で来る月の光乏しき(コトハ)、倉橋の山を高みか(高イカラカ)

※訳 倉橋山が高いからか、夜の闇の中に出て来る月が遅く、光の少ないことよ。
「夜隠りに出で来る月の光乏しき」が名詞句で「か」が動詞。
※夜隠り(よごもり)、深夜

 倉橋の山を高みか夜隠りに出で来る月の光乏しき … 疑問文
=倉橋の山を高み 夜隠りに出で来る月の光乏しき+か … 平叙文

「倉橋の山を高み」のせいだろうか?という疑問文だ。
「か」の前の部分が疑問になっている文だ。

>岩波古語辞典補訂版p1500
> 一つ松幾夜か経ぬる
>=一つ松、経ぬる(ハ)幾夜か

 一つ松幾夜か経ぬる … 疑問文
=一つ松幾夜 経ぬる+か … 平叙文

「「幾夜」経た松だろうか?風の音が清らかだ」という意味で
「幾夜」が疑問になっている疑問文だ。
「か」の前の部分が疑問になっている文だ。

係助詞「か」は、「か」の前の部分が疑問文になっている。
係助詞「や」は、「や」の後の部分が疑問文になっている。

高校古文なんかで良く説明されている。