上代語「はも」(2)

「はも」が文末にある時は「強い詠嘆の意」を表す。意味は「…よ、ああ。」
「はも」が文中にある場合は「上の語を取り立てて強める意」で
意味は「…は。」とのこと。

・文末に用いて、強い詠嘆の意を表す。 訳は「 …よ、ああ。」
・文中に用いて上の語を取り立てて強める意を表す。訳は「…は。」

文末にある時と文中にある時は、分けなければいけない。
確かに動詞が文末にある時と、文頭にある場合は分けて考えるべきですね。
文末の動詞は平叙文で、文頭だと疑問強調感嘆…になる。
正統派のお作法か…その通りだ。

「はも」上代語で、一番古い単語の部類で、
連語で文末では「係助詞は+終助詞も」、文中では「係助詞は+係助詞も」との事。

しかし公理(1)「は=あり」、公理(3)「と、も=共に、一緒に…」と見ます。
特に「と、も」は接頭辞の「co- ko- 共- こー」と、
もともとの「co ko 共 こ」が混在していると思う。

「はも」
=は+も
=あり+共に…「は」を「あり」、「も」を「共に、一緒に…」に置き換え

この「も」が接頭辞の「も」の場合、もともとが「co-」だから
「はも」=「は+も」=「は+co-」と考えられる、接頭辞だから。
ということは「co-動詞、co-名詞」の形の「動詞、名詞」の省略形と言える。

つまり文末に「はも」がある場合は、次の動詞/名詞が省略されている。
省略された動詞/名詞とはなにか。

「はも」=「は+も」=「あり+共に・一緒に…+~」
だから「~」は「あり」を省略した。二度目の「あり」だから省略した。

一方で文中の「はも」は「も」の次に動詞/名詞の単語が続くはずだ、文中だから。
すると文中の「はも」は「も」の次の「動詞/名詞」と「共に、一緒に…」の意味だ。

結論として、文末の「はも」の現代語訳は、
「あり、(共に・一緒に…)あり」で良いはずだ。

文中の「はも」の現代語訳は、
「あり、(共に・一緒に…)+動詞/名詞」となる。